【ニュースリリース】がん研有明病院とGoogle AI を活用した乳がん検診の共同研究において、乳がん検診の精度と健診プロセスの効率の向上を確認(がん研有明病院)

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2024.08.30

記事本文の要約

公益財団法人がん研究会有明病院(がん研有明病院)とGoogleは、AIを活用した乳がん検診の精度向上と効率化に向けた共同研究を行いました。AIを「セカンドリーダー」としてマンモグラフィ画像を解析し、医師による読影との比較を行い、結果として、AIの活用により乳がん検出の精度や診断の一貫性が改善され、医師による追加確認が必要なマンモグラフィの数も大幅に削減されました。この結果により、AI技術の進展が今後の乳がん早期発見と治療に寄与することが示されました。

引用元:がん研有明病院ホームページ

ニュースURL:https://www.jfcr.or.jp/hospital/information/general/10836.html

編集者コメント

今回のがん研有明病院とGoogleの共同研究は、AI技術の進化が医療現場にもたらす大きな可能性を示した重要な事例です。乳がんは日本人女性において最も多く診断されるがんであり、その早期発見と治療が求められています。しかし、日本の乳がん検診受診率は依然として低く、また患者数の増加に伴う医師の負担も増大しています。こうした背景の中で、AIを活用した乳がん検診の精度と効率の向上が報告されたことは、非常に意義深いと言えます。

AI技術は、医療現場における診断の質の向上と効率化をもたらす可能性を秘めています。今回の研究では、AIモデルが医師の診断と同等かそれ以上の精度を示し、一貫性を持った診断を提供できることが確認されました。これは、AIのアルゴリズムが多くのデータを基に最適化されているため、人間の医師が持つバイアスや疲労による診断のばらつきを軽減するためです。また、AIを「セカンドリーダー」として利用する方法は、医師の負担を軽減しつつ、診断の精度を保つという新しい検診プロセスの可能性を示しています。

さらに、AIの導入による効率化は、医療システム全体への負担軽減にも寄与します。追加確認が必要なマンモグラフィの数が大幅に削減されることで、医師や看護師がより効率的に働くことが可能になり、患者対応の質も向上するでしょう。これにより、検診受診率の向上も期待されます。特に、日本においては乳がん検診の受診率が他の先進国に比べて低いため、AI技術を活用した効率的な検診体制の整備が急務です。

この共同研究は、日本の医療現場におけるAIの導入に一石を投じるものであり、今後の技術発展と医療改革に大きな影響を与えるでしょう。AIと人間が協力して、より質の高い医療を提供する未来を見据え、がん研有明病院の取り組みは、他の医療機関にも波及効果をもたらす可能性があります。引き続き、AI技術の進展とそれに伴う医療の質向上に期待したいと思います。乳がんラボでは「痛くない乳がん検診」を紹介しています。今まで、乳がん検診で痛い、恥ずかしい思いをされた方、乳がん検診に不安を感じているという方は、是非ご覧になってみてください。

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