乳がん検診の費用は?各種検診の費用と助成金の最新情報を紹介
text in italic乳がんは、女性にとって最も発症する率が高いがんです。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要とされています。 乳がん検診を受けることは、健康を守るための大切なことですが「検診の費用が高いのでは?」と心配することもあるかもしれません。 本記事では、検診の種類や特徴、平均的な費用、さらに助成金や保険の利用方法について、最新の情報をお届けします。また、検診を受けるべきタイミングや、今話題の「無痛MRI乳がん検診」についても詳しく解説します。乳がん検診を受診するうえで、どのような選択をすればよいかの参考にしてください。 乳がん検診への理解を深め、自身の健康を守るためのお手伝いができれば幸いです。
目次
- 1. 乳がん検診の重要性
- 2. 乳がん検診の種類とそれぞれの特徴
- 3. 乳がん検診の平均費用
- 4. 助成金と保険の利用
- 5. 乳がん検診を受けるタイミングと頻度
- 6. マンモグラフィだけでなく無痛MRI乳がん検診の選択もある
- 7. 乳がんと診断される際のステップおよび治療費と助成金について
- 8. まとめ
1. 乳がん検診の重要性
乳がん検診の目的は、乳がんによる死亡率を減らすことです。乳がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、乳がんによる死亡を少なくできます。 早期の段階の乳がんは、症状が目立たず、自身の日常生活での変化に気づきにくいことが多いです。このため、定期的な乳がん検診が非常に重要です。
定期的な乳がん検診や予防に取り組むために、乳がんの現状を知ることからはじめましょう。乳がんの発生要因と早期発見の意義や予防について詳しく説明します。
1-1.乳がんの発生要因と日本における発症率の傾向
乳がんは多くの女性にとって深刻な健康上の問題となっており、その原因やリスク要因を正しく知ることは、予防や早期発見に繋がります。 乳がんの主要な発生要因と、日本での現行の発症率やその背景について、詳しく解説していきます。この情報を通じて、乳がんに関する知識を深め、自身の健康管理に役立てることができるでしょう。
__乳がんのおもな発生要因
乳がんの発生要因は、まだはっきりしていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。

乳がんの発生には、性ホルモンであるエストロゲンが深く関わっており、体内のエストロゲンに影響を与える要因として、上記のことが挙げられます。
乳がんの発症率 国立がん研究センターがん情報サービスの報告に基づく2019年のデータを詳細に見ると、女性の癌罹患者の中で乳がんが占める割合は、非常に高いことが明らかになっています。 総数432,607人の女性癌罹患者のうち、97,142人が乳がんであり、これは全体の22.4%を占めるという統計となります。この数字は、女性の癌に関して乳がんがどれだけ深刻な課題となっているのかを示しています。
さらに、この数値は女性の健康を考慮する上での重要な指標となります。乳がんは早期発見・早期治療が非常に重要であり、定期的な検診や自己検診の実施が推奨されています。これにより、早期段階での治療が可能となり、より高い治癒率を期待できます。乳がんの予防と早期発見を促進する啓発活動や情報提供は、今後もさらなる取り組みが求められるでしょう。
1-2.乳がんの早期発見と予防について
早期の乳がんは治療が容易なため、治癒率も非常に高いのが特徴です。しかし、早期の乳がんは自覚症状が現れにくいため、定期的な乳がん検診が強く推奨されています。
乳がんの予防については、日常生活の工夫が効果的です。バランスの良い食事や適度な運動は、乳がんのリスクを低減すると言われています。また、アルコールの過度な摂取や喫煙も、乳がんのリスクを上げる要因となるため、生活習慣の見直しが重要です。
定期的な乳がん検診と健康的な生活習慣で、乳がんのリスクを小さくしましょう。
2.乳がん検診の種類とそれぞれの特徴
乳がん検診は、問診、視触診、マンモグラフィ、超音波検査が一般的に行われています。マンモグラフィや超音波検査での診断が困難な場合には、MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査も追加されることがあります。しかし最近では「無痛MRI乳がん検診」を実施している施設も増えてきました。各検査の特徴を理解して、自身にあった選択ができるように、それぞれの特徴を解説します。
2-1.問診
問診で医師が患者さんから情報を得ることは、乳がん検診の精度をあげるために必要なことです。以下のことを聞かれることが多いため、答えられるようにしておくと、乳がん検診はスムーズに進みます。 ・月経の状況 ・出産経験 ・授乳経験 ・家族でがんにかかった方の有無
また、「しこり」など何か症状のある方は、以下のことも把握しておきましょう。 ・いつ気がついたか ・気づいてから大きさに変化はないか ・月経の周期で大きさに変化はないか ・痛みはあるか
2-2.視触診
視触診は、乳房を観察し、手で乳房やリンパ節の状態を検査するものです。乳房が以下の状態ではないかを確認するために行います。 ・乳房に変形がないか ・乳頭に湿疹がないか ・乳頭から分泌物がないか ・しこりがないか ・首やわきの下のリンパ節が腫れていないか
また触診にて、しこりが確認された場合は、以下のことを確認します。 ・場所 ・大きさ ・硬さ ・境目がはっきりしているか ・よく動くか
画像検査を行う前に、視触診にて上記のことを確認します。
2-3.マンモグラフィ
マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことです。乳房をできるだけ引き出し、圧迫板という薄い板で乳房を挟み、押し広げて撮影します。押し広げることによる利点は以下の2つです。 ・診断しやすい画像が得られる ・乳房が薄くなることにより、少ないX線量で撮影できる
しかし、乳房を押し広げる際に、多少の痛みを伴うことがあることが欠点となります。
マンモグラフィの検査では、「しこり」の原因となる腫瘤や、カルシウムが沈着した石灰化などが確認できます。「しこり」には良性のものと悪性のものがあるため、「しこり」があるからといって必ずしも「がん」とは限りません。石灰化も良性のものと悪性のものが存在します。1箇所に多く集まっている、特徴的な形や並び方をしている場合には、悪性を疑います。
2-4.超音波検査(エコー)
超音波検査は、乳房内の「しこり」の診断に有効な検査です。とくに40歳未満の場合、乳腺の密度が濃い高濃度乳房のため、マンモグラフィではわかりにくい「しこり」も見つけられます。また「しこり」の内部の性状や境目部分の状態から、ある程度は良性か悪性かの区別がつけられます。 超音波は人体に害はなく、触れていることもわかりません。そのため、痛みもなく妊娠中でも安心して検査を受けられます。しかし、マンモグラフィでしか発見できない乳がんもあるため、精密検査においては両方の検査を行います。
2-5.MRI
MRI検査は、がんの有無や広がりなどを確認できます。若い女性や高濃度乳房の方の「しこり」も見つけやすく、乳房の奥(胸壁)からわきの下までまんべんなく映せるため、死角がほとんどない検査です。 電磁波により撮影を行うため、放射線による被ばくもありません。検査着のままうつ伏せになり、穴のあいた寝台に乳房を入れ、狭い筒状の機械に入り撮影します。触れず検査ができるため、痛みを感じずに受けられます。また、豊胸術後であっても通常通り検査ができるのも特徴です。 精密検査で行うMRIでは、造影剤の注射をすることもありますが、検診では使用しません。
強い磁場を使用する検査のため、以下の方は検査ができない場合があります。 ・心臓ペースメーカーが入っている方 ・古い脳動脈瘤のクリップが入っている方 ・体内に金属がある方 ・大きな入れ墨(タトゥー)がある方
MRIに対応した素材のものもあるため、検査の施設にお問い合わせください。また、狭い筒状の機械に入るため、閉所恐怖症の方は検査をするのが難しい場合もあります。安静剤を投与して、リラックスしながら検査を受けることもできます。
3. 乳がん検診の平均費用
乳がん検診にかかる費用は、自治体が提供する検診と医療機関の独自検診とで大きく異なることがあります。ここでは、それぞれの検診の費用に関する詳細をご紹介します。
3-1.自治体の検診を受診した場合
厚生労働省の平成27年度「市区町村におけるがん検診の事業費に関する調査」をもとに、乳がん検診の平均単価を以下のようにまとめました。

検査内容や自己負担額は、お住まいの自治体により異なる場合があります。対象となる年齢は40歳以上とされており、2年に1回の間隔での受診が推奨されています。詳しい情報や適用条件は、各自治体のWebサイトや窓口を通じてご確認ください。
3-2.自己負担で検診を受診した場合
自己負担で乳がん検診を受診する場合は、検査内容を医師と相談して自由に選択できます。医療機関により検査内容の詳細や検査費用は異なりますが、一般的な価格帯は以下の通りです。

これらの金額はあくまで目安であり、実際の費用は医療機関や検査内容の詳細によって変動します。加入している健康組合や会社の福利厚生制度によっては、窓口での支払い金額が補助されることもあります。自己負担での検診を検討する際には、利用可能な補助やサポートを事前に確認することで、より安心して検診を受けられるでしょう。
4. 助成金と保険の利用
お住まいの市区町村では、健康増進法にもとづき、がん検診を実施しています。多くの自治体で検診費用を公費で負担しており、一部の自己負担のみで乳がん検診を受けられます。また、職場の福利厚生や加入する健康保険組合によってもがん検診の助成を実施している場合があるため、ご確認ください。
4-1.各自治体の助成金制度の概要
厚生労働省では「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」を定め、市区町村による科学的根拠にもとづく検診の実施を推進しており、乳がん検診では「問診」「マンモグラフィ(乳房X線検査)」が検査項目に含まれています。対象者は40歳以上の女性で、受診間隔は2年に1回です。 (視診・触診は指針には含まれていませんが、自治体により実施の有無が異なります。) 各自治体や加入している保険組合ごとに助成費用は異なるため、自己負担額も異なります。
4-2.保険の適用範囲について
乳がん検診には、各市区町村が実施している「対策型乳がん検診(住民検診)」と「任意型乳がん検診(人間ドック、職域検診など)」に分けられます。前者の「対策型乳がん検診」は国の施策として実施されている検診のため、公費の助成が受けられます。しかし、後者の「任意型乳がん検診」は公費の助成は受けられません。「任意型乳がん検診」の助成を受けるには、職場の福利厚生や、加入している保険組合からとなります。

http://canscreen.ncc.go.jp/kangae/kangae7.html 「対策型検診と任意型検診の違い」|国立がん研究センターを参照して作成
5. 乳がん検診を受けるタイミングと頻度
乳がん検診を受診したほうが良いことはわかったとしても、どのくらいの頻度やタイミングで受診したら良いか悩むかもしれません。厚生労働省が定めた指針を例に、推奨される年齢と受診の頻度を解説します。
5-1.推奨される年齢と検診の頻度
乳がん検診が推奨されるのは、40歳以上の年齢です。厚生労働省の指針では、2年に1回の間隔の受診が推奨されています。39歳以下の方には、現段階で推奨されていません。理由として以下のことが挙げられています。
・死亡率低減の有効性が証明された検診方法がない ・40歳以降と比較して乳がんの罹患率が低い ・検診による不利益(偽陰性・偽陽性)が大きい
しかし39歳以下であっても、乳房のしこりや変形などに気がついたときは乳がんの可能性があるため、医療機関を受診してください。
5-2.ブレスト・アウェアネス
自身の乳房の状態に日頃から関心をもち、乳房を意識して生活することを「ブレスト・アウェアネス」といいます。早期の乳がんは自覚症状がなく、気づきにくいのが特徴です。ブレスト・アウェアネスは、乳がんの早期発見につながるための生活習慣で、以下の4つのポイントがあります。
1.自分の乳房の状態を知る 2.乳房の変化に気をつける 3.変化に気づいたら医療機関を受診する 4.40歳になったら2年に1回検診を受診する
日常生活で取り入れるコツをそれぞれ紹介します。
自分の乳房の状態を知る 入浴中やシャワー、着替えのときなど、ふとしたときにチェックする癖をつけましょう。入浴の際に、石けんなどで撫で洗いするのもおすすめです。
乳房の変化に気をつける 念入りに探す必要はなく「いつもと変わりがないか」という気持ちで確認してみましょう。注意するポイントは以下の4点です。 ・しこり ・皮膚のくぼみや引きつれ ・乳頭からの分泌物 ・乳頭や乳輪部分のびらん(ただれ)
変化に気づいたら医療機関を受診する 上記のような変化に気づいた場合、次の検診を待たずに医療機関を受診してください。自己判断はせずに、専門医の診察を受けましょう。 40歳になったら2年に1回検診を受診する 40歳以降は定期的な検診を受けることが重要です。40歳以上のマンモグラフィ(乳房X線検査)は、死亡率を減少させることが科学的に証明されています。定期的に検査を受けている場合でも、乳房の変化に気づいたときは速やかに医療機関を受診しましょう。
6. マンモグラフィだけでなく無痛MRI乳がん検診の選択もある
マンモグラフィは、厚生労働省のガイドラインで推奨されている乳がん検診であり、有効性が高い検査です。しかし、露出も多く痛みをともなうこともある検査のため、受診をためらうこともあるかもしれません。そのようなマンモグラフィのデメリットを補完してくれる、MRIによる乳がん検診が注目を集めています。
このMRIを使用した乳がん検診は「無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)」と呼ばれ、メリットは以下の6つです。
・痛みがなく受診ができる ・検査着を着たまま検査可能 ・被ばくしない ・死角が少なく精度が高い ・日本人に適している ・乳房手術後も検査可能
6-1.痛みがなく受診ができる
穴のあいたベッドにうつ伏せになり、そのなかに乳房を入れて検査を行います。乳房を自然な形で下垂させるため、乳房の大きさに関わらず検査が可能です。また、マンモグラフィのように乳房を圧迫しないため、検査中は痛みがありません。

6-2.検査着を着たまま検査可能
電磁波の力を利用し、乳房に触れずに撮影できるため、検査着を着たまま検査が可能です。そのため、恥ずかしさやストレスを感じにくい利点があります。検査中にスタッフと受診者の皆さまが近接するのは、ポジショニングの確認時のみです。プライバシーが守られた状態で安心して検査が受けられます。

6-3.被ばくしない
無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)はMRI検査のため、マンモグラフィのような放射線による被ばくはありません。定期的に複数回受診しても身体に影響がないため、安心して検査を受けてください。
6-4.死角が少なく精度が高い
マンモグラフィ・リングエコー・乳房専用PETなど従来の検査では、わきの下や乳房の奥(胸壁)の撮影が難しく、死角が存在します。しかし、無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)は有効感度範囲は広く死角が存在しない為、わきの下や乳房の奥(胸壁)まで撮影が可能なため、病変の見落としも少なく精度の高い検査ができます。

6-5.日本人に適している
無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)が日本人に適している理由は以下の2つです。
1.高濃度乳房(デンスブレスト)の割合が高い 2.アジア系女性の乳房サイズ
高濃度乳房(デンスブレスト)の割合が高い 日本人女性は、欧米の女性と比較して高濃度乳房の割合が高いと言われています。マンモグラフィでは乳腺濃度が濃いほどがんの発見率は下がりますが、MRI検査では乳腺の量に結果が左右されません。
アジア系女性の乳房サイズ アジア系女性の乳房サイズは、欧米女性と比較して、ハリがあり小さめです。そのため、乳房を圧迫して撮影するマンモグラフィでは、痛みを感じやすいのがデメリットでした。しかし、無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)では、穴の中に胸をあわせるだけなので、痛みがなく楽に検査を受診できます。
6-6.乳房手術後も検査可能
無痛MRI乳がん検診(ドゥイブス・サーチ)は、乳房手術後のインプラントにも対応できます。しかし、マンモグラフィはインプラントを圧迫できないため、検査ができません。また超音波検査では、検査の実施は可能ですが、インプラントの後ろ側は見えにくいため検査の精度が落ちてしまいます。 MRI検査が可能な方ならどのような状況でも、精度の高い検査ができる強みがあります。
7. 乳がんと診断される際のステップおよび治療費と助成金について
乳がん検診にて異常が発見された場合、次にどのような検査を行うかを解説します。また、治療にかかる費用や利用可能な助成金についても紹介します。
7-1.異常が見られた場合の次のステップ
画像診断だけで良性と悪性の判断がつかない病変やがんを疑った場合には、細胞診および組織診(針生検)を行います。それぞれの違いは以下の通りです。
・細胞診:乳房に細い針を刺して細胞を採取する ・組織診:局所麻酔したあと、やや太い針を刺して組織を採取する
どちらも超音波検査やマンモグラフィで病変を捉えながら採取します。細胞診では十分な情報を得られない場合、組織診を実施することもあります。
さらに、組織診で診断がつかない場合、外科的生検(切除生検)が行われることもあります。病変を切除することで、組織診よりも多くの組織が採取可能です。局所麻酔もしくは、全身麻酔で行います。
7-2.乳がんの診断後に考慮すべきこと
乳がんと診断された際は、まずは落ち着いて治療方針を検討することです。急いで治療を開始する必要はありません。実際に「しこり」が1cmの大きさになるまでに、何年もの時間が経っていると考えられています。そのため、医師の説明をよく聞き、今後の方針や治療の進め方を話し合うことが大切です。
治療を受ける病院を自分で決めるときは「乳腺外科」「乳腺科」「乳腺センター」などの診療科が目安になります。また、日本乳癌学会が認定している乳腺専門医のいる医療機関は、日本乳癌学会のWebサイトで探せます。
7-3.乳がん治療の費用と助成金について
乳がんの治療は、内容により高額になることがあります。しかし、乳がんの治療により経済的な負担や生活・就労に制限が出た場合には、「高額療養費制度」「医療費控除」「疾病手当金」など、さまざまな支援制度を利用できます。これらの制度を理解しておくと、乳がんの治療をする際に余計な心配をせず、集中して治療に臨めます。
治療費の一例を紹介 実際の治療費の概算と自己負担額の一例を紹介します。
早期乳がん:乳房温存手術+術後再発予防抗がん剤・放射線治療・ホルモン療法

自己負担額は高額療養費制度を利用した金額を記載しています。 医療保険の種類によっては、その他の支援制度を使用することにより、さらに自己負担額が抑えることも可能です。
高額療養費制度 1か月間に支払った医療費(保険適用分のみ)が一定額を超えた場合、超えた金額分は払い戻しされます。

一定額の負担のことを自己負担限度額といい、年齢や収入により異なってきます。 おおよその自己負担の上限額を例にします。

※多数回該当:過去12か月以内に上限額が3回以上達した場合は、4回目から「多数回該当」となり上限額が下がります。
乳がんの通院治療では、月額の医療費が何か月も連続して限度額を超えることがあります。 高額療養費制度の適用だけでなく「多数回該当」が適用になることも出てきます。 限度額がさらに引き下げられるため、非常に心強い制度です。
医療費控除 年間で支払った医療費が10万円(所得金額が200万円未満の方は、その金額の5%)を超えた場合に、確定申告により所得税が軽減されます。 医療費控除は会社の年末調整では行えず、確定申告が必要です。
医療費の領収書は添付しませんが、5年間の保存義務がありますので、捨てずに取っておきましょう。
<控除の対象となるもの・ならないもの>

医療費の計算は、自分が負担した実質の金額を使用します。 民間の医療保険などの保険金で負担額が10万円未満になった場合は、医療費の控除はできません。 しかし、自身の医療費が10万円に届かない場合は、同一家計内の扶養親族の費用を合算できます。
疾病手当金 病気やけがのために仕事を休み、事業主から十分な報酬が受けられない際に支給される手当を「傷病手当金」といいます。医療保険の加入者本人のみ支給され、扶養家族は対象になりません。支給要件は以下の4つすべてを満たした場合になります。
療養中であること(入院・外来どちらでも良い) 労務不能であること 4日以上仕事を休むこと 給料(報酬)の支払いがないこと(給料が支払われても、傷病手当金より少ないときは、差額が支給されます)
支給期間は、支給を開始した日から数えて最長1年6カ月間です。(途中で仕事に復帰した期間があっても、支給開始日から1年6か月まで支給)
支給金額は【「支給開始日以前の継続した12か月間の標準報酬月額の平均」÷ 30日 × 2/3】で支給されます。
(例)毎月の収入が27万円の場合
12か月間の平均は27万円÷30日×2/3=6,000円
1日6,000円の支給になります。
8. まとめ:乳がん検診の費用と各種検診の特徴を理解して定期的に検診を受診しよう
乳がんは、女性において最も発症する率が高いがんです。また、早期の段階での治療成果が高いため、早期発見が生命を救う鍵となっています。乳がん検診には、厚生労働省のガイドラインで推奨されているマンモグラフィが第一選択となります。40歳以上であれば、自治体の助成金も利用でき、安価で受診が可能です。しかし、マンモグラフィにも、恥ずかしさやストレス、被ばくの問題などのデメリットがあります。最近では、このデメリットを補完した「無痛MRI乳がん検診」が注目を浴びています。 費用は自費になりますが、加入している健康組合や会社の福利厚生などで、検診費用を補助する制度もありますので、ぜひ調べてみてください。
乳がん検診は女性の健康を守る大切な手段であり、命と健康を守るための重要な検診です。各種検診の情報をもとに、自分に適した検診方法を選び、早めの受診を心がけましょう。