乳がんはどんな治療をする?治療の流れや副作用、費用相場についても解説

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乳がんと診断されたけど、どんな治療をしていくの?と不安になりますよね。

乳がんの治療法はいくつかあり、がんの進行度によって治療方法や流れが異なります。 患者さんの意思を考慮して治療法を決めていくこともあるため、乳がんに対し、どのような治療を自分が受けるのか知っておくことは大切です。

この記事では、乳がんの診断方法や検査、がん進行度の分類、治療法について解説します。 また、治療に伴う副作用や治療費についても紹介します。

乳がんの診断を受けた、これから乳がんの治療法を決めていくという人は、ぜひ最後まで記事をお読みください。

1. 乳がんとは?

乳房内に発生するがんを乳がんといいます。 乳がんに対しての治療法はいくつかあり、がんの進行度によって異なります。がんの進行度とは、がんがどれくらい広がっているかを示すものです。

乳がんの進行度は、大きく5段階に分けられます。ステージ0〜ステージ4です。数字が大きいと、進行していることを示します。乳がんの進行度は、乳がんと診断され、詳しい検査が行われることで分かります。

ここではまず、乳がんの診断に必要な検査とがんの状態を知るための検査について解説します。

1-1. 乳がんの診断方法と検査

乳がんの検査では、はじめに乳房の状態を確認するために以下のような検査が行われます。

  • 視診
  • 問診
  • 触診
  • マンモグラフィ
  • 超音波エコー

皮膚の陥没や乳頭の向きの変化などの見た目、既往歴、触ってしこりの有無を確認します。そして、マンモグラフィや超音波エコーの検査を受けることが一般的な検査です。

はじめの検査で病変やがんの疑いがある場合、組織の一部を採り、病理検査(組織や細胞を顕微鏡で詳しく調べる検査)をします。病理検査の結果、がんの有無が診断されます。

追加でMRI検査やCT検査、骨シンチグラフィなどの検査が行われます。追加の検査は治療法を決定するための検査です。がんの進行度や転移を確認します。

1-2. 乳がんのステージによる分類

乳がんの治療法を知るために、まずは乳がんのステージ分類について知っておきましょう。

乳がんの治療法は、がんの進行度によって異なります。乳がんは大きさや他の臓器への広がりの有無、リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無などによって、以下のような5つのステージに分けられます。

  • ステージ がんの状態
  • ステージ0 しこりがなく、がん細胞が乳管内だけ
  • ステージ1 小さな浸潤がん(2cm以下)で、がんが乳房内だけ
  • ステージ2 5㎝以下のしこりはあるが、わき下リンパ節に転移がある 5㎝以上のしこりはあるが、わき下リンパ節に転移がない
  • ステージ3 わき下以外にリンパ節転移がある
  • ステージ4 乳房以外の部位(骨、肝臓、肺など)にも転移がある

がんの大きさはステージを決める際の要因のひとつです。大きさが大きいと、ステージが高くなります。

また、乳がんは、はじめにわき下のリンパ節に転移するがんです。そのため、わき下のリンパ節への転移はステージを決める際に重要なポイントです。

2. 乳がんの治療方法は?

治療を決定する際に、患者さんの意向も尊重されます。そのため、乳がんの治療を受ける患者さんは、乳がん治療について理解しておくとよいでしょう。

治療により、乳がんの進行を遅らせたり、死滅させたりできます。生存率を向上させることも可能です。治療には手術、放射線療法、化学療法などがあり、ステージに応じて効果的な治療法があります。

ここでは、乳がんの治療で行われる、手術療法、放射線療法、薬物療法についてまとめています。

2-1. 乳がんの手術療法

乳がんでは、がんの部分を切除する手術療法が行われます。

乳がんの術式は大きく分けて、

  • 乳房部分切除術
  • 乳房切除術

の2つです。

患者さんの意思を考慮しながら、がんの大きさや位置、リンパ節転移の有無などによって術式が決定されます。

乳房部分切除術

乳房部分切除術は、乳房を温存する手術です。基本的に、3㎝以下の乳がんに対して行われます。

乳房部分切除ではがんを取り除くだけの術式と、さらにセンチネルリンパ節生検が追加されることがあります。センチネルリンパ節生検とは、リンパ管を通り転移する場合に1番目に転移するリンパ節を採取し、検査に出すことです。

つまり、センチネルリンパ節に転移がなければ、リンパ節への転移がないと考えられます。

乳房切除術

乳房切除術とは、乳房をすべて取り除く術式です。がんの大きさや位置、広がりの程度などから、がんをすべて取り除く必要があると判断された場合に行われます。

乳房切除術には、胸の筋肉を切除する胸筋合併乳房切除術と、胸の筋肉を切除しない胸筋温存乳房切除術があります。

乳房切除術の際にもセンチネルリンパ節生検を行います。リンパ節への転移を確認するためです。リンパ節に転移がある場合は、リンパ節郭清がおこなわれます。

2-2. 乳がんの放射線治療

放射線治療とは、目に見えないひかり(放射線)をがんにあて、がん細胞にダメージを与える治療法です。乳がんの放射線治療の目的は、がんを死滅させることもしくは症状を緩和するためです。 

手術後でも放射線治療は行われ、手術で取り切れなかったがん細胞を破壊し、再発を防ぎます。がんを取り除く手術と同様の効果が期待できます。

また、再発のリスクが高い場合、リスクを抑えるために予防的に放射線治療が行われます。放射線治療はがん細胞の破壊や増殖を抑える効果があるため、乳がんのがん再発率は低くなります。

そして、神経や骨などに転移した痛みに対し放射線療法をする場合は、症状を和らげることが目的です。 放射線療法は単独で行われるだけでなく、手術療法や薬物療法と合わせて行われることが多いです。

2-3. 乳がんの薬物療法と抗がん剤治療

乳がん治療の薬物療法には、抗がん剤治療法、ホルモン薬、分子標的療法があります。

抗がん剤治療法

乳がん根治や再発を防ぐために抗がん剤治療が行われます。 薬によってがん細胞を攻撃し、ダメージを与えます。

抗がん剤治療は入院せず、外来で治療可能です。抗がん剤が効果的に作用すれば、がんが小さくなったり、なくなったりします。

再発や転移で抗がん剤治療を行う場合は、延命やQOLの向上が目的です。

ホルモン療法

女性ホルモンであるエストロゲンによって増えるタイプの乳がんでは、ホルモン療法が行われます。からだのエストロゲンを減らしたり、エストロゲンの取り込みを抑えたり、ホルモンの作用を抑制する治療です。

ホルモン剤にもさまざまな種類があり、閉経前と閉経後では、使用されるホルモン剤は異なります。 ホルモン療法が効果的に作用すると、再発や転移のリスクを抑えることが可能です。

分子標的療法

がん細胞は、徐々に細胞が増えるという特徴があります。分子標的療法は、がん細胞が増えにくい状態にする治療法です。

分子標的療法はがん細胞の特定の分子を狙って攻撃するため、副作用が比較的少ないです。

がんの進行度や患者さんの体質ごとに、他の治療法と組み合わせて行われます。

2-4. 乳がんの最新治療

乳がんの最新の治療法として、「ラジオ波焼灼療法」があります。2023年12月より保険適用となった治療法です。 

乳がんが1カ所だけで、大きさが小さいもの(1.5㎝以下)が、ラジオ波焼灼療法の対象です。

ラジオ波焼灼療法は、細い針を乳がん細胞に差し、電流によって死滅させます。傷が小さく、手術よりも身体への負担が少ないことが特徴です。

3. 乳がんステージ別の治療の流れや治療期間は?

乳がんの治療はステージによって選択されます。しかし、患者さんの意思や年齢、生活なども考慮され、治療法が決定されます。そのため、患者さんは自分がどのような治療を受けていくのか理解しておくことが大切です。

主治医から治療法についていくつか紹介されるため、十分に説明を受け、医師と相談しながら治療の流れを決めていきましょう。

3-1. 初期治療

乳がんに対し、まず「初期治療」が行われます。初期治療とは、乳がんと診断され、はじめて受ける治療のことです。

乳がんを完全に治療するために、小さな転移がん(微小転移)をすべて排除することを目標とし、治療方法が決定されます。

初期治療にはがんの部分を治療する手術や放射線治療、全身を治療する抗がん剤治療やホルモン療法があります。治療の方法は、がんの進行度や大きさ、タイプなどによって決まりますが、患者さんの治療に対する気持ちや意思も大切です。

乳がんと診断され、不安な気持ちを強く抱き、治療を前向きに考えられない人も少なくありません。主治医や医療スタッフ、家族などにしっかり相談し、自分が納得のいく治療方針を決めていきましょう。

3-2. ステージ0の治療方法

ステージ0の乳がんは乳管内だけにとどまっている状態で、転移や再発の可能性が低いがんです。 がんの部分が狭いと乳房部分切除、もしくは乳房部分切除と転移の可能性を確認するためのリンパ節生検(センチネルリンパ節生検)が行われます。

手術後に放射線治療を行い、転移のリスクを最小限にします。ただし、がんの範囲が広い場合は、乳房切除術が選択されます。がんのタイプによっては、ホルモン療法も追加される治療法です。

ステージ0の乳がんは、完治を期待できます。

3-3. ステージ1の治療方法

乳がんステージ1の治療法では、基本的に手術療法が選択されます。術式には、大きく分けて乳房部分切除術もしくは乳房切除術があります。

乳房部分切除とは、がんの部分を含め乳房の一部を取り除く手術です。一方、乳房切除とは、乳房をすべて取り除く手術のことです。

がんの範囲によって、乳房を部分的にとるか、全体をとるか決められます。がんが小さいと、乳房部分切除が可能です。  

手術前の抗がん剤治療によってがんが小さくなると、乳房部分切除が可能です。ただし、部分切除だけでは不安という場合は、乳房切除術も選択できます。乳房を全部取らないと不安という人は主治医に相談してみましょう。

そして、手術後には放射線治療や抗がん剤治療が行われることが一般的です。再発を防ぐために行われます。

手術をしても、検査や目に見えない小さながんを取り除けていない可能性があるからです。

3-4. 進行した乳がんの治療方法

全身にがんが広がっている可能性がある「進行乳がん」では、薬物療法が中心の治療が行われます。がんが進行している場合、がんの進行を遅らせ、症状を緩和できるようにするアプローチが基本です。

薬物療法には抗がん剤治療やホルモン療法、分子標的治療などがあります。進行した乳がんをできる限り死滅させ、症状を緩和させます。

乳がんの転移によって、痛みや皮膚への浸潤がある場合、手術療法や放射線療法が行われます。がんを取り除くのは治療が目的ではなく、症状を緩和し、療養生活を送りやすくするためです。

治療の計画は、がんの状態や症状、患者の状態などが考慮され決められます。気になることや不安なことがあれば、医師へ相談し、治療法を決めていきましょう。

3-5. 乳がんの治療期間の平均

乳がんの治療期間は、数ヶ月ほどです。人によっては、1年以上かかる場合もあります。

患者さんの全身の状態やがんの状態によって、治療期間はさまざまです。基本的に外来で治療が可能です。治療後に体調に問題がなければ、仕事や育児、家事など日常生活を送れます。

乳がんの治療期間の目安は以下のとおりです。

  • 抗がん剤治療:3~6か月
  • 術後の放射線治療の場合:5週間〜6週間
  • ホルモン療法:5〜10年間

また、放射線治療や抗がん剤治療、ホルモン療法が終了しても、再発の有無を確認するために定期的な受診や検査が必要です。

4. 乳がん治療に副作用はある?

乳がん治療に伴う副作用を気にしている人は多いでしょう。乳がんの治療中や治療後では、多くの人に副作用が現れます。副作用の程度は個人によってさまざまです。

以下では、抗がん剤治療、放射線治療、手術後の副作用について紹介します。

4-1. 抗がん剤治療の副作用

乳がんの抗がん剤治療には、いくつかの副作用があります。主な副作用は以下のとおりです。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 口内炎
  • 食欲不振
  • 脱毛
  • 倦怠感
  • 貧血
  • 下痢
  • 出血傾向
  • 感染症リスクの増加 など

抗がん剤治療で副作用が現れるのは、抗がん剤ががんの細胞だけでなく、健康な細胞にも影響を与えるからです。 個人によって現れる副作用は違います。

また、現れる時期もさまざまで、抗がん剤を使用してすぐに現れるものから、しばらく経ってから現れるものがあります。

副作用でつらい思いをすることもありますが、副作用によっては薬で抑えられるものもあります。気になる症状やつらい症状がある場合は、主治医に相談するとよいです。

4-2. 放射線治療の副作用

放射線治療では、治療中や治療後すぐの副作用と、数年後に現れる副作用があります。 全身に現れる副作用は以下のとおりです。

  • 疲労感
  • 倦怠感
  • 出血傾向
  • 貧血
  • 感染症のリスク など

他に、数年後に現れる副作用のひとつに、がんの発生があります。放射線によって照射された部分ががん化することが、稀にあるからです。

しかし、放射線治療の放射線によるがんの発生リスクは、非常に低いです。 さらに、放射線治療の副作用では生殖器への影響があり、妊娠しにくい・できないことがあります。放射線が胎児に影響を与えてしまうからです。

妊娠・出産の予定がある人、授乳中の人は治療を始める前に主治医へ伝えておきましょう。 また、放射線治療では、放射線をあてた皮膚に異常が見られやすいです。

放射線治療した部分に、以下のような副作用が現れます。

  • 赤くなる
  • かゆみ
  • 乾燥
  • 色素沈着
  • 表皮剥離
  • ひりひりする など

皮膚炎の症状が出ます。1ヶ月ほど経つとほとんどの人で、皮膚の症状は落ち着きます。

4-3. 手術後の副作用と生活への影響

乳がんの手術後にも副作用が伴います。また、生活に影響を与える副作用もあります。

手術直後の副作用は、以下のとおりです。

  • 出血
  • 感染
  • 痛み
  • 傷の腫れ など

長期的な副作用として、患部側(乳がんを取り除いた場所)のしびれや痛み、手を上げにくい、浮腫などという副作用があります。

乳がんの術後に慢性的に腕に痛みを持つことを「乳房切除後頭痛症候群」と呼びます。数ヶ月〜数年、手術した乳房やわきの下がチリチリ、ヒリヒリすることに悩む人も少なくありません。

また、腕を動かすと傷が開くのではないかという不安を持ってしまうこともあります。

また、手術の際にリンパ節を切除した人は、切除側の腕が浮腫んでしまいやすくなります。そのため、生活の中で以下のようなことに気をつけなければいけません。

  • 衣類や装飾品で締め付けない
  • 過労をさける
  • 入浴やサウナの長時間の入浴を避ける
  • 重たいものをなるべく持たない 
  • 採血をさける
  • 血圧測定を避ける など

気をつけることは多いですが、基本的に手術前の生活と大きく変わることはありません。

5. 乳がんの治療の費用はどのくらい?

乳がんと診断され、治療を始める際に検査の副作用や予後以外にも、治療費も心配になることでしょう。 乳がんを治療するために、大きな費用がかかります。しかし、制度を利用することで負担が少なくなります。

そこで、ここでは治療費の自己負担額と費用を抑えるための方法について紹介します。

5-1. 治療費の自己負担額

健康保険の適用で、乳がんの自己負担額は1〜3割です。しかし、治療費は高額になることがほとんどで、自己負担額は高くなります。

治療を受ける医療機関によって費用は異なりますが、乳がんの手術を受けた場合、費用はおよそ30〜100万円です。また、抗がん剤治療をすると、1回でおよそ10〜20万円かかる可能性があります。

保険適応の治療法であれば、自己負担が3割の人は、およそ20〜40万になるでしょう。

また、検査や手術、入院費用だけでなく、以下のような費用がかかります。

  • 交通費
  • 差額ベッド代
  • お見舞いのお返し
  • 入院中の生活用品
  • ウィッグ など

治療自体の費用だけでなく、さまざまなことに費用がかかります。

さらに、治療のために仕事を休むと、収入が減ってしまうでしょう。そのため、生活費の心配も増えてきます。治療費による経済面の負担を感じる人は少なくありません。

5-2. 費用を抑えるための方法

先に述べたように、乳がんの治療には高額な費用がかかります。医療費について、心配になる人は少なくないでしょう。

治療費は制度を利用することで抑えられ、治療費の負担を減らせます。

  • 公的医療保険制度
  • がんの治療費の負担を軽減するための、公的な医療費制度には以下のようなものがあります。
  • 高額医療費制度
  • 高額医療費貸付制度
  • 医療費控除
  • 介護保険制度

 

それぞれ申請することで、金銭面の負担を軽くできます。医療機関のソーシャルワーカーや相談窓口などで相談すると、案内してくれます。年齢や所得などによって、上限額や貸付額は異なりますので、まずはどれが利用できるか相談してみましょう。

民間の保険

加入している民間保険によって、医療費の負担を軽くできます。 契約内容によって異なりますが、手術費や検査費、外来受診費、給与保証など、さまざまな費用をまかなえます。

まずは契約内容を確認し、利用できるか確認してみましょう。

6. 乳がんの生存率とは?

「がん」と診断されると、長く生きられないのではないか、と大きな不安を抱くでしょう。 乳がんは他のがんに比べ、予後がよいがんといわれます。

乳がんが転移していない場合、5年生存率は90%以上です。しかし、遠隔転移している場合は、40%以下と5年生存率は低くなります。 つまり、乳がんは早期発見が重要で、早期に治療することで生存率を高められます。

7. 乳がんの再発・転移の予防方法

手術や抗がん剤治療を行っても、治療後にがんが見つかることを「再発」といいます。「転移」とは、乳房以外の場所(骨や肺、脳など)にがんが発生することです。

画像検査や視診などでも分からない微小ながんが、治療後も残っていることがあります。そのため、治療をしっかり行なっても再発や転移をする可能性があります。

乳がんは治療後2〜5年ほど経ち、再発することが多く、数十年後にも発生します。そして、乳がんが転移していても必ずしも症状があるとは限りません。

乳がんの再発や転移を予防するためには、生活習慣の改善と定期的な受診や検査が重要です。以下で乳がんの再発や転移について、解説します。

7-1. 生活習慣を改善する

生活習慣の改善は、乳がんの再発・転移のリスクを軽減できるといわれています。

乳がんの再発・転移を予防するために、以下のことに気をつけて生活しましょう。

  • バランスの取れた食事
  • 飲酒を控える
  • 禁煙
  • 体重管理
  • ストレスを溜めない

健康的な食事を心がけ、バランスの取れた食事をとるようにしましょう。アルコール摂取は控えめにし、禁煙することも大切です。

また、体重を管理し、適切な体重を維持することも乳がんの再発防止につながります。

そして、ストレスを溜めない生活も心がけましょう。ストレスは免疫力を低下させます。自分の好きなことに取り組んだり、ゆっくり休める時間をつくったりして過ごせるようにしていくとよいです。

7-2. 定期的に乳がん検診を受ける

乳がんの再発や転移の予防には、定期的な検査が重要です。主治医に従い定期的に検診を受けることで、早期発見が可能になります。そして、早期に治療を開始できると、病気の進行を抑えられます。 

定期的に検査することで、患者さん自身の安心感にもつながります。再発や転移の不安を軽減し、日常生活をより安心して送れるでしょう。

乳がんの定期的な検査は、再発や転移の早期発見と予防に欠かせません。自分の健康や命を守るために、定期的な検診を受けることをおすすめします。

8. 痛くない!無痛MRI乳がん検査で早期発見を

乳がんは早期発見・早期治療で生存率を高められるがんです。そのため、定期的に検診をうけることが重要です。しかし、「恥ずかしい」「痛い」と心配になっている人も多いのではないでしょうか。

そこで最近、注目されているのが「無痛MRI乳がん検査」です。 うつ伏せになるだけの検査であるため、乳がんを初めて受ける人も安心して受けられます。

8-1. 痛みがなく検査できる

痛いから、定期的に乳がんの検査をするのは辛いと思うでしょう。乳がんの検査で多くの人がマンモグラフィの検査をしますが、人によっては痛みをともないます。

無痛MRI乳がん検査は、「痛い」思いをする必要がありません。マンモグラフィのように、乳房を挟まなくてよいからです。

乳房型にくりぬかれたベッドにうつ伏せになるだけで検査できます。乳房を挟んだり、圧迫しなくてよいので、全く痛みを感じることなく検査を受けられます。

無痛乳がん検診

8-2. 胸を露出しなくてよい

検査とはいえ、乳房を露出することには抵抗が大きいでしょう。 乳がん検診で一般的に行われているマンモグラフィやエコー検査では、乳房を露出しなければいけません。

無痛MRI乳がん検診では、服(検査着やTシャツ)を着たまま検査が可能です。しかし、衣服を着たままでも、検査の精度にはもちろん支障がありません。

無痛MRIであれば「恥ずかしい」思いをせずに、乳がんの検査を受けられます。

Tシャツのまま検査できるのではずかしくない

8-3. 被ばくの心配がない

被ばくの心配がいらないのも、無痛MRI乳がん検査の特徴のひとつです。 マンモグラフィでは、微量ながらも被ばくを伴います。

撮影による放射線が体内に残留することはありませんが、生涯で受ける被ばく線量はなるべく抑えたいと考える方もいらっしゃるでしょう。

無痛MRI乳がん検査は、放射線ではなく「磁気」による検査であるため、被ばくの心配がありません。

定期的に繰り返し受ける必要がある検診において、身体への負担を気にせず安心して受けられることは、無痛MRI乳がん検査の大きなメリットです。

8-4. がんを見つけやすい高精度な検査

年齢が低い人はとくに、マンモグラフィでは乳がんを見つけにくいことをご存知でしょうか。 若い人は乳腺が発達しているため、乳房が白くうつります。そのため、同様に白く映るがんとの区別が難しいのです。

無痛MRI乳がん検査では、年齢に関係なくがんを見つけやすいことが特徴です。ドゥイブス・サーチの調査では、がん発見の確率がマンモグラフィの5倍ほどとされています。

見えない部位、つまり死角がないため、乳房の深い部分やわきの下もしっかり検査でき、他の検査で見落としてしまうがんでも見つけられます。

8-5. 術後でも検査できる

乳がんの手術後や豊胸術後のため、乳がん検査を諦めていませんか?

マンモグラフィでは、豊胸手術や乳房再建術で乳房に入れるシリコンパックを破損する可能性があります。 乳房を検査機器で挟む必要があるからです。

無痛MRI乳がん検査であれば、乳房を挟む検査ではないため、胸にインプラントが入っていても検査できます。

8-6. 日本人女性に適している

日本人の乳房の特性上、マンモグラフィでは十分な検査がしにくいのをご存知でしょうか。

日本人の乳房は欧米にくらべて高濃度乳腺の人が多いです。高濃度乳腺であると、正常な乳腺も白く映ります。そのため、マンモグラフィでは白く映るがんと見分けがつきにくく、がんを発見しにくくなるのです。

無痛MRI乳がん検査であれば、日本人に多い高濃度乳腺であっても、がんの発見に支障がありません。

9. まとめ

乳がんの治療法や治療の流れは、がんの進行度によって異なります。 乳がんはステージ0〜ステージ4までの5段階あり、最も進行している状態がステージ4です。

乳がんの治療には、手術療法、放射線療法、薬物療法があります。がんや患者さんの状態を踏まえ、これらの治療法を組み合わせ、治療が行われます。

治療については、患者さんの意向も考慮され決めていきます。そのため、治療の方法や治療期間、治療の副作用を理解し、医師としっかり話し合い治療の流れを決めていきましょう。

乳がんの治療では、金銭面の不安もあるでしょう。公的医療保険制度や加入している民間の保険などを活用することで、治療費の負担を軽減できます。自分が使える制度などを確認して、活用していくことをおすすめします。

乳がんは早期発見し、早期治療することで予後が良いがんです。治療後も定期的に検査を受け、再発や転移を予防していきましょう。

©︎乳がんラボ